「水揚現場入力システム」を2019年から導入している大間漁協のご担当者様2名に、導入による変化や、どのようなメリットを感じているかなど、お話を伺いました。
―― はじめに大間漁協の組合員数と職員数をお教えください。
小浜:組合員数は約680人、職員数は18人です。大間港と下手浜漁港の2カ所で、基本は職員5人態勢で、漁獲物の荷受作業に従事しています。
――「大間まぐろ」が有名ですが、季節ごとにどのような水揚げがあるのでしょうか。
小浜:1~2月はタコやサメ、ナマコが中心です。3~6月はウニがメーンです。マグロ漁は7月下旬ごろに始まり、翌年1月ごろまで続きます。またコンブ漁も7月下旬ごろから10月ごろまであります。秋にはブリやメバル、イカなども扱います。
―― 荷受作業も忙しそうですね。
小浜:例えば、マグロの場合は、はえ縄漁船の荷受は朝、一本釣り漁船の荷受は夕方に集中します。また、荷受だけではなく、箱詰めなどさまざまな仕事をこなさなければいけません。
――「水揚現場入力システム」を導入した経緯を教えてください。
小浜:これまでは、紙ベースの伝票を出した後に、職員が事務所でパソコンにデータを打ち込まなければいけないという、二度手間のようなことがありました。これを解消できないかということで、コメイチさんから、「水揚現場入力システム」をご紹介いただきました。2019年10月から、前のシステムと並行して使用し、12月末に本格的に導入しました。
―― 導入してみて反響はいかがでしょうか。
小浜:荷受から入札への移行がスムーズになったのではないかと思います。タブレットに打ち込んだ瞬間に数量が出てしまっているので、入札をかけるための集計が早くなりました。今まで、職員が伝票から数字を拾って電卓をたたいていたのに比べ、省力化にもなっています。
―― 荷受を担当しているそうですが、「水揚現場入力システム」の導入前はどのような作業をされていましたか。
山本:荷受したときに、伝票に魚種やキロ数などを書いて、漁師に渡します。その後、事務所に戻ってパソコンで伝票に書いたデータを入力する必要がありました。
――「水揚現場入力システム」導入後はどのような作業内容に変わりましたか。
山本:漁師から魚を受け取ったら、タブレットの画面上で、漁師それぞれに割り振られているコードを選び、魚種を選択して…といったかんじでタブレットを操作します。いちいち伝票に書いていたことが、このタブレットで全部できてしまいます。
―― 導入による効果やメリットがあれば、お教えください。
山本:タブレットを使うことで、二度手間がなくなったのがメリットです。導入前は、伝票を手書きして、さらに事務所に戻ってきてパソコンに打ち込んでいましたが、今はパソコンで打ち込む作業がなくなっている分、少し楽になっているかなと思います。
―― 漁業が盛んな地域に拠点を置く企業として、「水揚現場入力システム」に込めた思いについて
地域の人口が減っていったときにITを使った取り組みが重要になると考えています。人の代わりになり、継続が難しいものを継続していくことが可能になったり、世界とつながっていけたりすると思います。ITシステムを提供し、地域の団体や企業を支えていきたいです。
―― 「水揚現場入力システム」に興味をお持ちの方に向けて
ご相談に応じますので気軽にお問合せ下さい。
2019年8月28日、台湾で行われた青森県主催のものづくりイノベーション交流会および商談会へ参加しました。この企画は、株式会社青森銀行及び株式会社みちのく銀行と共催のもと、海外取引の拡大を目的とした、台湾企業とのネットワーク構築を目的としたイノベーション交流会、および台湾企業との商談機会の創出を目的とした商談会です。
まず、ものづくりイノベーション交流会では、青森県内の多種多様な業種企業から、さまざまな技術・製品のプレゼンが行われ、ものづくり・IT分野に関する技術交流が行われました。弊社では、次世代養殖モニタリングシステムについてご説明させていただきました。これは、世界の水産物消費と漁業・養殖産業の動向から、安定的な生産技術の確立と促進が求められている養殖産業について、IT技術を用いた次世代スマート漁業の導入により課題解決を目指すものです。
続いて行われた、ものづくりマッチング商談会においては、多数の台湾企業様と意見交換させて頂く機会を得ました。様々なご意見や新たに得られた知見をもとに、サービスのさらなる改善と、今後の海外進出について大きな足がかりを得ることとなりました。