sai_Lab事業

#1 村の情報配信を支えるsai_Lab事業

sai_Lab事業レビュー 取材日:2023年8月29日 文:佐々木信宏

株式会社コメイチが運営する「sai_Lab事業」についてご紹介します。

小型情報端末と周辺機器 佐井村の各家庭に配布されている小型情報端末と周辺機器

◎sai_Lab事業について

弊社が運営するsai_Lab事業では、村が提供する家庭用情報端末「サイボード」の保守・運用サービスを提供しており、端末の設置や不具合に迅速に対応しています。佐井村が配布する情報端末機器「サイボード」の村内各世帯への設置がおおよそ完了した2021年頃、その後の保守運用サービスを担当する事業部として「sai_Lab」を立ち上げました。それから1年ほどして村内にオープンしたコワーキングスペース「古民家カネシチ+」の施設内にsai_Lab事務所を設置しました。現在は3名の職員がシフト交代制で対応に当たっています。

◎「サイボード」について

青森県佐井村の「サイボード」とは、タッチパネル付きの小型画像情報端末のことです。村内全域に敷設された光ファイバーケーブルを利用して、役場や関連団体からの情報を配信・受信できるシステムです。サイボードは、村からのお知らせやイベント案内、健康・福祉関連の相談通知、安否確認、天候情報、メール添付画像の表示などの機能を持ちます。また、テレビ電話機能も備えており、遠方の親族や施設入居者とのコミュニケーションができます。サイボードは、地域情報の共有や高齢者の見守りなどに役立っており、住民の安心・安全を守るネットワークとして活用されています。

◎事業内容

ユーザーから寄せられる不具合の具体的な内容としては、何らかの要因で画面が映らない、あるいは、回線ケーブルの断線や機器の破損などが挙げられます。「サイボード」はバッテリーを搭載しているため、停電時でも稼働できるとされていますが、停電が長引くとバッテリーがなくなり起動できなくなることも多くあります。さらに、システムのアップデートがある場合に、プログラムの不具合で正常に動作しなくなることもあります。

その他に地理的な問題も挙げられます。佐井村は南北に長く、集落が点在しています。夏場であれば最も南の牛滝地区までは車で約1時間程度で到着できますが、雪が積もる冬季は1.5倍ほどの時間がかかってしまいます。さらに吹雪ともなると目的地に辿り着けなくなる場合も考えられるので、慎重な行動が求められます。それでも、多くの住民が「サイボード」による情報配信を重要なインフラと捉え頼りにされているので、ユーザーからのご要望については可能な限り迅速に対応することが大切だと考えています。

◎「古民家カネシチ+」について

「古民家カネシチ+」は、村中心部にあった築150年の古民家をリノベーションしコワーキングスペースとした施設で、弊社と村民有志が一緒に企画し、完成させたものです。村募集の「リモートワーカー等移住受け入れ促進事業(2021年)」採択事業です。

記事作成にあたりご協力をいただいた、株式会社コメイチ職員の菊池さん(左)と和田さん(右)
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